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メンバー

PRIMeの研究者

PRIMeでは、多様な分野、国籍、背景を持つ研究者がアンダーワンルーフで混ざり合い、学際的・統合的な研究ができる研究環境を醸成していきます。

嶋田 弘子

招へい准教授

慶應義塾大学殿町先端研究教育連携スクエア、特任講師/慶應義塾大学再生医療リサーチセンター、チームリーダー

関連ウェブサイト:
ResearchGate

創薬・疾患研究を支える脳オルガノイド基盤技術の開発

ヒトの脳は、神経細胞だけでなく、アストロサイトやミクログリア、血管など、多様な細胞が相互に作用しながら形成され、機能しています。私たちは、ヒトiPS細胞から、これらの細胞や機能的な神経回路を備えた、より生体の脳に近い脳オルガノイドを作製するための基盤技術を開発しています。また、脳オルガノイドを用いて、ヒトの脳が形成・成熟する過程を細胞・分子レベルで解析し、脳発生のメカニズムを解明する研究にも取り組んでいます。さらに、イメージング、遺伝子発現解析、電気生理学的解析などを組み合わせ、発生学研究、疾患メカニズムの解明、創薬研究に活用できる再現性の高い評価系の構築を目指しています。

アミロイドβ・タウ病理を再現するアルツハイマー病モデル脳オルガノイドの開発

アルツハイマー病では、アミロイドβの蓄積に続いてタウ病理が進行し、シナプスや神経回路の障害、神経細胞死へと至ると考えられています。しかし、アミロイドβの蓄積がどのようにタウ病理を引き起こすのか、その詳細なメカニズムは明らかになっていません。私たちは、患者由来iPS細胞から作製した脳オルガノイドを用いて、アミロイドβの蓄積からタウ病理に至る過程と、それに伴う神経活動の変化をヒトの細胞で再現・解析します。病態が進行するメカニズムを細胞・分子・神経回路のレベルで解明し、新たな治療標的の同定や治療薬の開発へと発展させることを目指しています。

脳オルガノイドを活用した次世代コンピューティング技術の開発

脳は、少ないエネルギーで複雑な情報を効率よく処理する、優れた情報処理システムです。私たちは、脳オルガノイドに形成される神経回路の活動を計測・制御し、その学習や情報処理能力を明らかにする研究に取り組んでいます。多電極アレイやカルシウムイメージングなどを用いて神経活動を解析し、AIや情報科学と融合することで、神経回路の特性を活用した次世代コンピューティング技術の創出を目指しています。

参考文献

  1. Shimada H, Okano H. 脳オルガノイド技術を用いた認知症研究への挑戦ー次世代型認知症モデル脳オルガノイドの作製. 実験医学 (2024)
  2. Chen et al. Reserpine maintains photoreceptor survival in retinal ciliopathy by resolving proteostasis imbalance and ciliogenesis defects. eLife (2023)
  3. Ideno et al. Human PSCs determine the competency of cerebral organoid differentiation via FGF signaling and epigenetic mechanisms. iScience (2022)
  4. Shimada et al. A next-generation iPSC-derived forebrain organoid model of tauopathy with tau fibrils by AAV-mediated gene transfer. Cell Reports Methods (2022)
  5. Kruczeket al. In vitro modeling and rescue of ciliopathy associated with mutations in IQCB1 (Nephrocystin 5) using patient-derived cells. Stem Cell Reports (2022)
  6. Shimada et al. In vitro modeling using ciliopathy-patient-derived cells reveals distinct cilia dysfunctions caused by CEP290 mutations. Cell Reports (2017)
オルガノイド生命医科学/中枢神経システム
准教授